平岡整体療院院長の放浪記 |
第59話 エジプト考古学博物館A (カイロ博物館) 「ロゼッタ・ストーン」 |
日に焼けたようなピンク色の壁の博物館の入り口を入ると、玄関でカメラを預けなければいけません。 これは博物館の決まりなので仕方がありません。
玄関を入ってすぐ中央には黒い石版が置かれています。 これはナポレオン・ボナパルトのエジプト遠征で発見された貴重な石です。 ナポレオンは、考古学者や物理学者、他にも芸術家も引き連れて遠征していました。 よほど考古学や美術品に興味があったようです。
この石は『ロゼッタ・ストーン』と呼ばれていて、デルタ地帯のロゼッタの街で兵士によって偶然見つけられました。 それは考古学史上に残る素晴らしい発見でした。 この石版は、古代エジプト文字・ヒエログリフを解読する鍵となったもので、この石の発見が無ければ古代エジプト文明は、ここまで理解されることもなく、謎に包まれたままの失われた文明になってしまうところでした。 フランス人学者、ジャン・フランソワ・シャンポリオンによって解読された古代文字・ヒエログリフは、後に世界一美しい文字として知られることになります。
ただ残念なことに、このロゼッタ・ストーンは、本物ではなくてレプリカです。 本物はロンドンの大英博物館に置いてあるそうです。
博物館の見学者は、限られた時間の中で、どうしても見ておきたい展示物を探し出して見て帰らなければいけません。 興味の無い物までゆっくり見ている暇はありません。
二階建てのカイロ博物館は、100余りの展示室があり、一階部分には大きな彫像が年代順に配置されています。 中央の広間にはピラミッド時代の石棺が並んでいます。
ピラミッドを建造した偉大なファラオ達の彫像は、一階の左側に展示されていました。
どれも考古学上は貴重な展示物ばかりですが、でもやはり見学者の関心の的は『ツタンカーメン王』の展示室が並ぶ二階の奥のギャラリーで、見学者の人口は2階に集中していました。 |
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