| ハンハーリ・バザールで買い物を楽しんだ後、夕方頃になってラムセス・ヒルトンホテルに到着しました。 カイロで過ごすのも、今夜で最後です。 この日はこの後、『ベリーダンス・ショー』が控えていたので、部屋に荷物を置いた後、一階のロビーまで降りて行きました。 すると、どこかで見たような顔をした人がソファーに座っていました。 その人物とは、ミスターエジプトの吉村作治先生でしたが、その隣には中年の女性が座っていて、吉村先生はニヤニヤしながら何か話していました。 二人はその後、どこかに消えて行きましたが、私が後から添乗員にそのことを尋ねてみると、『吉村先生はこのホテルを定宿に使っているみたいですよ』 と話していました。 ナイトクルーズに行く予定の人数が揃ったところで、バスに乗り込み出発しました。 船着場に到着して、大きなクルーズ船に乗り込むと、船内からは賑やかなアラブの音楽が流れて来ます。
船の中は、観客でほぼ満席になっていて、席に着いた客はすでに食事を楽しんでいます。 食事はキッチンテーブルまで取りに行って、好きな物を好きなだけ皿に盛って食べるビュッフェスタイルです。 私が席に座って食事を始めた頃、ベリーダンス・ショーが始まりました。 賑やかなアラブの旋律に乗って美人ダンサーが登場します。 肌を露出した赤いドレスを着て、なまめかしく腰をくねりながらステップを踏んでいます。 そのしなやかな手の動きと身のこなしは、まるで男性を誘惑しているようです。
美人ダンサーは、踊りを続けながら全てのテーブルを順番に巡って、男性客の肩に手を回します。 すると、カメラスタッフがやって来て、カメラのフラッシュが光ります。 ダンサーとカメラに収まっている人も、ダンスを見ている人も皆、目じりが下がって鼻の下が伸びてしまっています。 私も美人ダンサーに首に手を回された時は、たぶんそんな顔をしていたと思います。
ベリーダンス・ショーが終わって、ダンスと酒に酔った人たちが船から降りる頃、先ほど写したスナップ写真をカメラスタッフが、一枚千円で売り込んで来るのですが、これが一気に酔いが覚めてしまう瞬間でした。
外に出ると満月がとても綺麗で、月の光に照らされたナイル川とカイロの街並みは、とってもエキゾチックな光景でした。 |
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