平岡整体療院院長の放浪記


第53話 アレキサンドリアG
「モンタザ宮殿」


ランチを食べてから、バスはこの日、宿泊するホテルへ向かっていました。 ホテルに向かうにしては多少早すぎるとは思いましたが、この日はこの後、予定がありません。

現地ガイドのイマド君は、8日ぶりで家に帰れるのが余程うれしいらしく、先月結婚したばかりの10歳も年下の奥さんに早く会いたいみたいです。 バスがホテルに到着すると『明日また会いましょうね』と言い残して、さっさと帰ってしまいました。

この日の宿は海岸通りに建つ『モンタザ・シェラトンホテル』です。 部屋のテラスへ出ると海岸線と地中海が一望でき、しばらくその風景に見とれてしまいました。 夜まではまだ、たっぷり時間があるので出掛けることにしました。


シェラトンホテルの部屋のテラスから見えた景色

モンタザ・シェラトンホテルの向かい側には、巨大な庭園型の公園があります。 200円位の入場料金を払って入ってみました。 やしの木がたくさん植えられていて、手入れの行き届いた公園です。 若いカップルが多かったので地元のデートスポットのようです。 海岸まで道が続いていたので行ける所まで行ってみる事にしました。 途中、レストランやこじんまりとしたホテルなどが並んでいました。 海岸に近づいてくると、とてもゴージャスな建物が見えて来ました。 後で分かったのですが、この建物は『モンタザ宮殿』という建物でした。


宮殿の入場門と庭園に建つ改装中のタワー

この宮殿を建てたムハンマド・アリーは、オスマン帝国の属州だった当時のエジプトを統治していた、エジプト総督であり、実質的には独立王朝の君主として近代エジプトの礎を築いた人物です。 この時代を指して『ムハンマド・アリー王朝』とも呼ばれているそうです。


宮殿内のビーチ沿いの建物

この建物は、しばらく眺めていたくなるようなビーチと庭園に囲まれた美しい宮殿です。 1892年にムハンマド・アリーが夏を過ごす別荘として、トルコとフィレンツェの建築様式を用いて建造しました。


モンタザ宮殿
残念ながら中を見ることはできません


残念なことに、この時は建物の改装工事をしており、足場に囲まれていて建物の全体が見られませんでした。 それでもビーチ沿いを歩きながら、竿を立てて魚釣りをしている釣り人を眺めていたら、どこかから警官が現れて怒ったような口調で何か話し始めました。 『ジャパニーズかチャイニーズか』と聞いて来たので、ジャパニーズだと答えると、『トヨタとソニーはナイスグッドだが、チャイニーズはノーグッド』だとか言っているので、ボールペンをあげたら、ジャパニーズ・ボールペンだと言って喜んで去って行きました。


釣り人を眺めていると・・・

広い庭園内を一通り見て廻った後、宮殿の入場門の前にあったスーパーマーケットで飲み物を買ってホテルへ戻りました。 部屋に帰ってから買ってきたコカコーラを飲んでみると、糖分が高すぎて飲んだ後からすぐに喉が渇いてしまいました。 エジプトの味付けは、甘すぎるのが標準なのでした。


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