平岡整体療院院長の放浪記


第42話 サッカラ@
「埋葬都市サッカラ」


首都カイロから南へ30キロほど進んだ所に、古代エジプト時代の最古のネクロポリス(死者の街)サッカラがあります。 この時代の王都はメンフィスにあり、ナイル川の西側に位置するサッカラは、王族や貴族の墓地として当時は機能していました。


サッカラで出土した村長の木像

ここサッカラは、ギザ台地と同じ様に丘陵地帯であり、人類史上初の高層建築として名高い『ジェセル王の階段ピラミッド』をはじめとして、第三王朝時代に16基のピラミッドが造られました。 四千年以上も昔の建造物なのでピラミッドの保存状態は様々です。


サッカラの大地から北の方角を見るとアブシールのピラミッド群が見える
その向こうにはギザの3大ピラミッドも小さく見える


よく、ピラミッドは王の遺体が発見された例が無いために、墓ではなく『埋葬記念碑の様なもの』であると言われたりする事があります。

しかし、最も古い王朝の時代から3500年にわたってナイル川の西側に死者を埋葬する習慣は伝統的に受け継がれて来ました。 ですから『墓ではない』という考え方は私には疑問に思えるのです。

ルクソールの王家の谷の王墓は、ほとんどが盗掘に遭っているのですから、新王国時代よりも千年以上も昔の古王国時代の王墓であるピラミッドの方が遥かに盗掘の憂き目に遭っていたはずです。 しかし、盗掘を予想していたであろう設計者たちは、あの巨大な石組みのどこかに決して発見されない様にファラオのミイラを隠したのだと思います。

あれだけの建造物を完成させるために膨大な時間と手間をかけておいて、墓泥棒に簡単に荒らされたのでは、たまったものではありませんからね。


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