平岡整体療院院長の放浪記


第40話 アスワンC
「フィラエ島のイシス神殿」


アスワンハイダムの工事に伴い移転を余儀なくされた遺跡の中にフィラエ島のイシス神殿があります。 現在はアスワンダムとアスワンハイダムの中間辺りにあるアギルキア島に移築されて、島の名前もアギルキア島からファラエ島に改名されています。


とても美しいイシス神殿

この神殿はエジプト創世神話に登場する女神イシスを奉った神殿ですが、ここはプトレマイオス時代に建てられてから西暦437年まで古代エジプトの伝統的な宗教が神官たちの手によって守られてきた最後の神殿です。

プトレマイオス王朝がローマ帝国によって滅んだ後も、生き残った神官たちは3500年の伝統を守り儀式を行っていました。

ところがこの古代エジプトの最後の砦にも新たな支配の波が襲いかかります。 西暦535年ローマ皇帝ユスティニアヌスの命令によって、この神殿は破壊され神々に仕える神官たちは殺され、追い払われてしまったのです。

それ以降、古代エジプトの宗教と言語を守る者は誰もいなくなり、永久に失われてしまったのです。

フィラエ島に船で渡るとイシス神殿以外にも遺跡建造物はいくつも建っていました。 島の周囲の景色のせいもあったのかも知れませんが、古代王朝時代にタイムスリップした様な気分になりました。


ローマ皇帝の建てたキオスク(東屋)

エドフで見たホルス神殿と似ていましたが壁のレリーフや柱の彫刻が見事で、建物も大変美しい神殿でした。


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