平岡整体療院院長の放浪記


第38話 アスワンA
「アスワンハイダム」


アスワンと言えばナイル川の上流にある世界最大のダムが一番に浮かんで来ます。


上空から見たナセル湖

アスワンダムは1901年に造られましたが、エジプト政府はそれだけでは不十分だと考えて、旧ソビエト連邦の協力を得てそこから上流へ6.4キロの地点にアスワンハイダムを70年後の1970年に建造しました。 こうして二重構造の世界一のダムが完成したわけです。


ダムから見たナセル湖

アスワンハイダムは堤高111m、全幅3600mのロックフィルダムです。


ダム湖に浮かぶ フィラエ島

なぜこれほど巨大なダムを建設したのか・・・ その目的ですが、それは毎年の様に起こっていたケニア山の雪解け水によるナイル川の氾濫を喰い止めるためでした。


アスワンダムから下流へ向かう眺め

第二の目的は農業用灌漑用水(かんがいようすい)の確保のためでしたが、このダムの完成によって水不足がちだったエジプトの農業用水が安定しました。


ダムの発電施設

第三の役割としては電力のためで、現在12基の水力発電装置が210万キロワットを生産しています。


中央に見えるのがダムの完成記念塔

ダムによって水をせき止めて出来たナセル湖では、漁業が盛んで『ナイルパーチ』などの魚がたくさん獲れます。 その魚は日本などに輸出されて冷凍食品の原料などに使用されています。 海苔弁当に入っている『白身魚のフライ』などがそうです。


アスワンハイダムから アスワンダム方向を見た風景

ところが第4次中東戦争ではイスラエル軍の攻撃を受けた事があり、軍事上ではアキレス腱になってしまっているダムですが、その後は軍事防衛拠点として軍隊が駐屯して警備が行われています。


水産資源の宝庫・ナセル湖

ダム工事に使われた石や土砂の体積は、クフ王のピラミッドの92倍、東京ドームの164個分にあたり、ナセル政権時代の記念碑的な大事業だったのです。


ダムの堤防を走る車窓から見えた下流の風景


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