厚別腰痛センター院長の放浪記


第37話 アスワン@
「切りかけのオベリスク」


首都カイロから800キロほどナイル川を遡った所にリゾートと遺跡とダムの街アスワンがあります。 現在の人口は27万人ほどです。

古代王朝時代は薔薇色花崗岩(御影石)の石切り場として栄えました。 訪れた石切り場は共同墓地の向かい側にありました。

三千年前に石材を採掘していた作業場をみると、楔(くさび)を打ち込んで石を四角い形に加工していた跡が見られました。

鉄の2倍程の硬さを持つ花崗岩をどんな方法でカットしていたのでしょう?

当時はまだ青銅器の道具しか無かった時代です。 そしてこの石切り場のハイライトでもある『切りかけのオベリスク』にいたっては、信じられないくらい巨大な一枚岩です。 一枚岩から四角い石柱の形にカットしています。 しかし残念ながらその石柱にはヒビが見つかり切り出し作業は中止になった様です。


私の後方にあるのが 41.7mのオベリスク

もしヒビが見つからなければこのオベリスクは高さ41.7m、重量が1152トンの最大のオベリスクとして、カルナック神殿まで運ばれて今でも天を突いてそびえ立っていたに違いありません。

10階建てのマンションに匹敵する程の高さがあったのだから完成していれば、さぞかし立派だったとは思うのですが、歴史に 『たら』 と 『れば』 はあり得ないので、これは仕方がありません。 それにしても、これだけ大きな四角い石柱をどうやってルクソールまで運ぶつもりだったのでしょうか?


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