平岡整体療院院長の放浪記


第36話 ナイル川上流の神殿A
「コム・オンボ神殿」


エドフを出てからナイル川沿いを南70キロほど進むとコム・オンボへ到着します。 アスワンまではそこから46キロくらいの距離です。

コム・オンボは古代王朝時代は、バ・セバクと呼ばれている街でした。 コム・オンボとはアラビア語で『オリンポスの丘』という意味で、コム・オンボ神殿は確かに丘の上に建っていました。


左側面から見た神殿の列柱室

この神殿は古代王朝末期頃、プトレマイオス朝期に建てられましたが、この土地はワニの神、ソベク神の領域だったのですが、同時に天空の神、ホルス神の聖域でもあったため、神殿にはソベク神とホルス神の両方の神が奉ってあります。


これは壁の浮き彫りですが 何だと思います?
これは手術道具だそうです。
古代王朝時代に外科手術が行われていたそうです。
3000年近くも昔の話です。


そのため入り口も通廊も分かれており、二重構造の異色の神殿になっています。


列柱室の二重構造になった入り口

前庭にある右端のキオスク(東屋)の中にはワニのミイラが並んでいました。



神殿の入り口に建っているはずの塔門は、残念ながら失われていましたが、正面にそびえる列柱室は、なかなかの重量感があり神々の館として相応しい風格のある建物でした。



古代王朝時代の宗教では、自然信仰の傾向が強かったせいか、動物や鳥の姿をした神々が二千種も存在していました。 聖獣信仰の象徴としてこの様な神殿が盛んに造られていたのです。


平岡整体療院院長の放浪記 ホームへ



整体院 平岡整体療院HPへ

inserted by FC2 system