平岡整体療院院長の放浪記


第20話 「エジプトへ」

ドバイを出てからエジプトまでは約3時間半程度の飛行時間でした。 

千歳を出てから約丸1日かけての移動なのでさすがに疲れましたが、この先は13日間の旅なのでこれからが楽しみです。 

私は10日間を超える旅行は今回が始めてです。 旅行の回数を重ねてきて感じるのが、旅の記憶というのは、最初の旅行で得た記憶は鮮明で強烈に残りますが、回を重ねていくたびに感動が薄くなるというのか、だんだんつまらなくなるような感覚が私のなかにはあります。 

今回訪れるエジプトは、少年時代からのあこがれの土地という事もあり、旅行の申し込みをしてから、ずっと心待ちにしていたので期待のふくらみ方も特別でした。 

飛行機が下降して旋回を始めました。 砂漠と石灰岩の大地が見えてきました。 上空からカイロの町並みを見下ろすと全体がほこりっぽく見えて大陸を貫くように流れるナイル川以外は砂漠色に見えます。 人口が約2千万人のアフリカ大陸最大の都市でも上空からだとあまりそれらしく見えないものです。 

いよいよ『エジプト紀行』の始まりですが、この日は幸運な事に空には雲ひとつない晴天でした。 あとになって分かった事ですが、カイロには3年に一度くらいしか雨が降らないらしく、毎日、青空なのはごく普通の事だそうです。 

飛行機が滑走路に入り空港に到着しました。 窓から見えてくる空港の施設はどれもほこりっぽく、汚れて、すすけて見えます。 飛行機から降りてターミナルに移動しましたが、やはり建物が古臭くて汚れて見えました。 まるで老朽化した駅舎の中を歩いているようでした。 建物が古臭いと税関の職員までみすぼらしく見えてくるものです。 税関に座っている人は目つきのするどい無愛想な職員が多かったような気がします。 外国から外貨を持って来る観光客を歓迎している様子はありません。 入国手続きの間もずっと無愛想なままでした。 

年間に約100万人の観光客がこのゲートを通って入国するそうです。 入国審査を終えて空港の外へ出てみると、そこには完成間近の新しいターミナルビルがそびえていました。 私が訪れた2004年は、空港の建て替え工事の最中だったので、ターミナルがあんなにも古かったのです。 

その後、到着したリムジンバスに乗り込むと、この日泊まるギザのホテルに向けて出発しました。 ホテルに到着するとギザの3大ピラミッドが目の前にそびえ立っていました。


ホテル ムーベンビック・ピラミッド から見える ギザ台地


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