平岡整体療院院長の放浪記


第15話 「イスタンブール、
     ブルーモスクとアヤソフィア」


ビザンチン(東ローマ)帝国時代に皇帝ユスチニアヌスによって537年にキリスト教寺院として建設され、その後、916年間にわたってキリスト教会として使われたのがアヤソフィアです。 ビザンチン時代の最大の建造物でしたが、1453年にオスマントルコがこの土地を征服してからは、スルタン(皇帝)、アフメットの命令によってモスク(イスラムの礼拝所)に大改造がなされ、その後はイスラムの大寺院として機能することになりました。 


ビザンチン様式のアヤソフィヤ

オスマントルコの時代はイスラムの教義の為、偶像崇拝が禁じられていた為にモザイクのキリスト教の宗教画は漆喰によって塗り固められ、十字架の代わりに「聖人モハメッド」の言行が掲げられていたそうです。 現在はビザンチン時代の宗教画のモザイクも復元されて博物館として一般開放されています。 イスラムとキリスト教の美術が混在した建物で大変貴重な物です。 

アヤソフィアから大きな庭園を挟んで真向かいに堂々とそびえているのが、ヨーロッパ最大のモスク「ブルーモスク」(スルタン、アフメットモスク)です。 これは1616年に完成しました。 


ブルーモスク

このモスクを建設したスルタン、アフメット1世は14歳で皇帝に即位してから28歳までの在位期間だったのですが、モスクが完成してから数週間後にガンで亡くなられたそうです。 大変優秀な皇帝だったそうです。 


ブルーモスクだけがミナレットが6本

ここで靴を脱いで礼拝堂に入る

イスラムの礼拝所には必ずミナレット(突塔)が建てられています。 このミナレットの数はモスクによって違いますが、ミナレットの数が多ければ多いほど、モスクの格が高いのだそうです。 ブルーモスクはミナレットが6本建っていますからトルコに建設されたモスクの中では最高のランクに位置します。 しみじみと眺めていると巨大なドームを頂点に載せた重量感のある外観に圧倒されます。


ブルーモスクの内部は写真では説明できないほどゴージャスでした

中に入ってみると内部の構造は、アーチ型の柱と壁が天井と一体化しており、その全体を彩る青と緑を基調にしたフレスコやタイルが全面に貼り付けられています。 ドームの窓のステンドグラスからこぼれてくる採光が、フレスコやタイルの模様を息づかせ、引き立たせています。 


モスクの回廊

モハメッドの題目

ブルーモスクの洗練されたデザインと構造は、「ヨーロッパで最も美しい寺院」と呼ばれるだけあって、さすがに見事な建物でした。 存分にイスラム建築の最高峰を見せてもらって、わざわざ日本から来た甲斐がありました。


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